健康診断で異常と指摘された方へ
以下のようなお悩みがありましたら、ぜひ当院へご相談ください。
- 健康診断で異常があると言われたため、自分の健康状態をチェックしたい
- 「要経過観察」または「要精密検査」と指摘されたため、検査を受けたい
- 自宅から近い医療機関で再検査を受けたい
診断の結果の見方
健康診断を受けた方の中には「結果の見方がよく分からない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。ここでは、健康診断の結果に載っている表記について説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
異常なし
特に問題がない状態です。ほとんどの数値が正常の範囲内に収まっています。しかし油断は禁物です。引き続き一年に一度は、健康診断を受けるようにしましょう。
要経過観察・要再検査
正常値から外れた項目がある状態です。緊急を要する状態ではありませんが、記載されている期間内に検査を受けることを推奨します。
要精密検査
異常があるとははっきり言えませんが、精密検査を受ける必要があります。
当院でも再検査を受けていただくことは可能ですので、ご希望の方はお気軽にご連絡ください。
要治療
正常値から明らかに外れた項目があります。そのままにせずに医療機関へ受診し、適切な診断・治療を始めましょう。
健康診断で診断されることの多い項目
血糖値(BG・HbA1c)
BGとは血糖値を、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは 過去1~2カ月の血糖値の平均を反映させた指標です。今のところ糖尿病の診断をつけられていない状態だとしても、これらの数値には常に気を配っておくようにしましょう。
HbA1cの正常範囲は4.6~6.2%で、6.5%以上だった場合は糖尿病が疑われます。6.0~6.4%の数値だとしても「糖尿病が隠れているかもしれない」状態(境界型)と判断した方が良いでしょう。
血圧
病院内で測定した血圧が140/90mmHg以上、またはご自宅内で測定した血圧が135/85mmHg以上だった場合は、高血圧の診断がつきます。原因を特定し、食習慣や運動習慣を見直す必要があります。
コレステロール(LDL・TG)
LDLは悪玉コレステロールを、TG(トリグリセリド)は中性脂肪のことを指します。ちなみにHDLとは善玉コレステロールを意味します。
HDLは40mg/dl以上、TGは150mg/dl以下が正常値と決められており、LDLコレステロールが140mg/dl以上あると脂質異常症と診断されます。脂質異常症になると、動脈硬化や心筋梗塞などを発症しやすくなります。
尿蛋白・尿潜血
過労などによって、尿蛋白の数値が一時的に基準値を超えるケースは珍しくありません。しかし健康診断で毎回指摘される場合は、腎機能の異常が隠れている可能性があるため、要注意です。また尿潜血で陽性判定が出た場合は、尿管結石や腎炎、腎臓・尿管の悪性腫瘍などが隠れているかもしれません。
肝臓(アルブミン・ビリルビン・AST・ALT・γGTP・ALP)
これらの数値について指摘された場合は、肝機能低下が疑われます。ただし薬・サプリメントの服用やウイルス感染、暴飲暴食などで、一時的に高くなっている可能性も考えられます。
肝臓は別名「沈黙の臓器」とも呼ばれるように、疾患があってもなかなか自覚症状が現れません。異常を指摘された場合はそのままにせず、当院へ受診して検査や治療を受けていただくことを推奨します。
貧血(血色素量・赤血球量・ヘマトクリットなど)
日常生活上で感じる貧血症状に対して、軽く捉えてしまうのは禁物です。胃潰瘍や胃がん・大腸がん、子宮筋腫などのサインとして起こっている可能性があるからです。貧血を指摘された方は放置せず、適切な治療を受けて改善させましょう。
膵臓(アミラーゼ・リパーゼ)
アミラーゼとリパーゼとは、膵臓から生み出される消化酵素です。この2つの数値が高いと、膵臓の機能が下がっている可能性があります。数値が高くなる原因は主に、急性・慢性膵炎や膵臓がんなどです。またアミラーゼは膵臓だけではなく、唾液腺からも生成されます。唾液内のアミラーゼが高いことで、結果の数値が高く出ている可能性もあります。
ピロリ菌陽性
ピロリ菌検査(採血・尿・便等)を受けて陽性判定が出た方は、胃内視鏡検査(胃カメラ)を受け、速やかに除菌治療を受けるようにしましょう。ピロリ菌が棲みついたままでいると、萎縮性胃炎をはじめ、胃・十二指腸潰瘍や胃がんのリスクが高くなります。除菌するには、抗菌薬(抗生物質)と胃薬を1週間服用する必要があります。多くの患者様は1回で除菌に成功します。
当院では、消化器疾患の治療経験が豊富な専門医が除菌治療を行っています。除菌治療を受けたい方はお気軽にご相談ください。
便潜血陽性
便の中に血液が含まれている可能性が高いです。指摘された場合は、速やかに大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けるようにしましょう。便潜血検査は、便を採取するだけというシンプルな方法で、目視では確認できない血便を高感度に発見できる検査です。そのため多くの健康診断で実施されています。
偽陽性は少ないですが偽陰性(病気があるのに陰性となる)の可能性はあります。そのため一定の年齢を迎えましたら、より大腸の状態が把握できる大腸カメラを受けることをお勧めします。当院は経験豊富な医師が、苦痛を最小限に抑えた検査を提供します。内視鏡検査が苦手な方もお気軽にお問い合わせください。